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| アイス・ライター 三日目の朝。コーヒー・ショップのテラスに座り、パイトゥーンの出現を待つ。聞いたところでは、以前、張國榮が最も頻繁に来ていたのがこのテラスで、コーヒー・ショップ・マネージャ自らが応対をしており、哥哥に関する思い出も多いとの事。マネージャの名前は非常に変わってて、氷(ピン)=アイスという。まず彼と話してみよう。 氷という名前は彼のまなざしと関係があるかどうかわからないが、おかしく話している時にも人を見通すような目を彼は持っている。 「レスリーはとてもお世話しやすいお客さまです。彼自身が面倒見のいい人で。一番むこうのあのテーブルに座るのが好きで、タバコを吸いながら、河を眺めたり、プールの人を眺めたり。香港からの旅行客が彼を見つけても、応じていました。」 アイスは私がタバコに火をつけるのを見て、香りが彼のある記憶を呼び起こしたようだ。「レスリーはタバコを吸いますが、ライターはあまり持ち歩かず、テーブルにあるマッチで火をつけていました。マッチは風があると火がつきにくく、それをみて私はすぐ売店でライターを買い、彼に渡しました。人形が描いてあるようなお手軽なものです。次に来た時も、彼はまたライターを持ってない。私はまた、別の人形の絵のを買いました。その後も、彼が来るといつも、私は人形の絵のライターを彼に渡していました。数年間で、もしそのライターがまだ残っているとしたら、シリーズ・コレクションになっているでしょう。」アイスはこの時、柔らかいまなざしをした。 私は彼にそのライターを買って来てくれないかと頼み、彼は買って来てくれた。「以前レスリーにあげていたのはムエタイシリーズの絵だったのが、今はスケートボードの絵に変わってしまってます。」 アイスは本当はとても張國榮の演技が好きだが、哥哥の前では絶対にそんなことは持ち出さなかった。「尊重という名の線引きで、ゲストの方との距離は保たれるべきですから。」 「レスリーはいつもコーヒーをオーダーします。コーヒーはずっと飲んでいるというわけでもなくて、時間が経つとこちらで暖かいポットと交換するのです。」空気を読むのに長けた人は、言葉なくとも全てを執り行う。「彼はただリラックスして、風に吹かれ、風で髪が乱れてもあまり気にしない様子でした。まるで、彼はこの河に属しているかのように、私には感じられました。」これがアイスの話の最後となった。 そして彼は私の後ろの方に視線を移した。パイトゥーンが来たのだ。 |
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