流星

タイトル 原題 公開年 監督 ビデオ
DVD
日本公開
流星 流星語 1999 ジェイコブ・チャン 2000

【STORY】 解説 by まぁむ
 
TVに映し出された、金融界の寵児、リー・シウウェイ。
自信に満ち溢れ、香港の未来を語っている。
それはあたかも、自分のために世界があるように饒舌だった。

クルーザーに戻った彼は、精根尽き果て、虚脱感に、靴も思うように脱げない。
何もかも失い、あるのは自分の体だけ。すべては自己過信のせいだった。
私財をすべて投げ出し、無一文になったウェイに思わぬ訪問者が現れた。泣きじゃくる乳呑み児。

四年後。活気付く下町に、陽気な人々。
口うるさいが、親切な警官ルン。老人ホームの女主人ラン。
逞しく生きているウェイと幼子、捨て子だったミン。
その日暮しだが幸せな生活を送っている。
ウェイはミンを甘やかさない。ひとりの人間として生きていける術を教える。
ミンは寂しくなかった。仕事も遊びも毎日がウェイと一緒。
置きざりにされても必ず帰ってくる、帰ればしっかりと抱きとめるウェイだから。
ふたりは、星を眺めて暮らしている。

慈善事業の一環に基金を行うという話にランが名乗りを上げ、託児所の企画書を提出する。
リャンという女性が、先立たれた夫の財産を福祉に投じるというものだった。
テレビに出ていたリャン夫人、ミンは見入っていた。
ウェイがハーバーで仕事をしている間、リャンとミンは出会う。

ミンは甘える。ウェイの服を引きよせ、「一緒に寝て」と瞳で呟く。
静かな子守唄、ミンの眠りを誘う。愛しさにやさしく抱きしめるウェイ。
「ツィンクル ツィンクル リトルスター・・・・」柔らかな耳、小さな手、穏やかな安らぎ。

偵察の為に素性を隠し、老人ホームへやってきたリャンは、ミンと再会をする。
ウェイは、素っ気なく応対するしミンの生い立ちを囁く。
この子は捨てられたんだと。

二通の手紙。託児所の件が通った報せ。もう一通は・・・・・。
リャンの元に出かけるウェイを追うミン。
基金の話が成立し、追ってきたミンを叱りながら、海へ連れて行く。リャンを、誘う。
はしゃぎ回り、抱き上げたミンを振り回し、波と戯れる。
ミンは信じ、ウェイは応える。血縁ではない親子。

日が暮れて、闇が押し寄せてきた。
ウェイは、ぽつぽつとリャンに語り始めた。
自分のしてきた事。株の暴落で、人生がいくつあっても足りないくらいの損害を顧客に与え、恋人まで失っていた。
だが、夢がある。星に携わる仕事がしたい。もう一通は天文台からの手紙。単身で行く事が条件だった。
ミンとの生活を天秤にかけなければならないウェイ。リャンはミンを預かるという。
端から見れば、ナッツを頬張りながら談笑する、仲睦まじい親子の風景。

サァーッと柔らかな光が夜空を駆ける。見上げるといくつもの星たちが舞い降りてくる。
待ち望んでいた星屑たちのハーモニー。見た者をすべて幸せにしておくれ・・・・・。

ウェイは、星への通行証を丸めた。それは風と共にミンのポケットへ。
離したくない、ミンとの生活が自分の生き甲斐。支えられてここまで生きてきた。

リャンが言う、ミンをひとりで置くなと。仕事のない自分、ジレンマから彼女にミンを預ける。
仕事は思うように手元にこない。途方に暮れ、町並みを眺めている。
ミンが喜ぶもの、無心で手を動かし作り上げる夢。

二日の間、ミンへの愛が大きくなり愛しさに心待ちしていた再会。
両手いっぱいの玩具と、綺麗な服。何よりも極上の笑みと共に欲しかった夢、帆船を手にしていた。
ウェイは、自分が作った船を後ろに隠したまま、笑みを浮かべながら切なげに呟く。
「子供を喜ばせるのは、簡単だね。」と。

町をうろつけば危険と背中合わせだ。危険が降りかかれば問題になる。
役人が来て、ふたりを引き離そうとする。
ミンのために抵抗しているのか、自分の思いを守りたいのか、わからない。
いや、わかっている。このままではいけないことを。だが、まだ手放せないでいるウェイ。
ミンは、ひとり、誰もいない家で帰りを待つ。夜の闇に震えながら。

役人から逃れ、公園にやってきたふたりは、ささやかなミンのバースディーを祝う。
幸せなんだ、この子といることが・・・・・・。
小さな手を合わせ、願い事をする天使を、可愛いと思う。

ルンが告げる、二つの事実。
ランが亡くなった。頼っていたランの、突然の死。
ルンは好意を持っていたが打ち明けられずに、後悔をしている。彼もこの町から去って行くと言う。
もうひとつの事実。
リャンがミンの本当の母だと言う事。
お互いの気持ちが交差し、リャンの頬には、真実の涙が光る。
ウェイにはわかっている。ミンには、何が必要なのか。

最後の晩餐。
温かい麺と、他愛のない会話。そして、ウェイのために置いていくという魚たち。
行こうとするミンを呼び止め、優しく抱き寄せて・・・・・親愛のキス。
走り去る車の中から、無邪気に手を振る、愛しいミン。

込み上げる涙、寂しげな顔が悲しみに歪む。振り切るように階段を一気に駆け上がる。

               『 リトルスター
                   君と一緒に飛ぼう
                     君がそばにいれば
                       なにもいらない・・・ 』
  
― 僕だけの 小さなアイドル プースケ星 ―

もう この腕に抱く事はないだろう もう二度と この胸に・・・・・   ウェイ



















































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