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レスリー・チャン ジョン・ウーに出会う






張國榮が呉宇森(ジョン・ウー)に出会ったとき

張國榮がフランスの雑誌のインタビューを受けた際に、「ジョン・ウーは本当にとても良い人だ。撮影所では全然そんなそぶりを見せないのだけれど、彼は、撮影が終わった後に、彼のためなら何でもしてあげたくなるような、そんなタイプ。」


そんな「好人物」ジョン・ウーは張國榮をどう見ているか?

「張國榮は天性の歌手であり俳優だ。単にうわべだけで観衆を楽しませるスターではなく、深い演技と自然なパフォーマンスが心の底から出てきている。」

「彼はとても清純だと思う。「清純」ってまるで女の子を形容してるみたいだけれど、しかし張國榮にはある種清新で純真な気質があると思う。純粋で穢れを知らないような、親しさと居心地の良さを人に与える感じ。」

「彼は私を非常に尊重してくれ、私を「師匠」と呼び、私の妻を「師匠夫人」と呼ぶんだ。実際私は彼に何も教えたことはないし、彼の気の使いようは汗が出るほどだよ。」

大監督ウーは張國榮に何も教えていないと語ったが、しかし張國榮によると「『男たちの挽歌』は私の芸能生活の中で最も重要な作品の一つで、当時私はまだ大きな子供だった。演技の前にジョン・ウーはまず様々なことを説明してくれるんだ。私が仕事上で初めて出会った、こんなにたくさんのことを詳細に説明をしてくれる人だ。ライトはどこにあって、どうすればカメラに対してより良い角度になるか……撮影時は、カメラの角度とライトについてしっかりと把握しておかなければならない。彼は私にこのようなことを教えてくれ、以降の私の仕事の大きな助けになった。」

大監督ウーはおそらく知らないかもしれないが、人気が出る前の張國榮は少なくない屈辱と冷遇を経験しており、彼のアドバイスはテクニック上の助けとなった以外にも、より重要なのは、彼が気にかけてくれる気持ちを感じたと言うことだ。この張國榮の話をジョン・ウーに伝えたところ、彼は「本当に彼のことを懐かしく思う……我々が互いに持つこの惜しむ感覚、私は彼の演技と歌を非常に評価しており、彼もまた私の映画の手法を気に入ってくれていた。私は映画を撮る際、美しさを重視するが、それは画面上のことじゃなく、俳優自身の美しさで、私は彼らの輪郭を見るんだ。この部分が一番美しく、彼らの人生観を見て取れ、彼らの細かい動きを観察すると、カメラのテクニックを使って、彼らの美しさと特性を撮影することができる。」みなさんもおそらく、張國榮がゲスト監督で取った映像やMVさえも、どれもが主役の最も美しい一面を映し出していることに気付かれるでしょう。


俳優 張國榮

以前から、様々な人が張國榮の演技について様々な評価をしている。それでジョン・ウー監督が「俳優 張國榮」の特性をどのように分析するのかを訊ねたかったのだが、張國榮の最も独特なところは?

「彼のまなざしは毅然としていて、自分の理想がはっきりしており、自分の能力についても理解している。自信に満ちあふれ、容易には屈せず、自分が正しいと思ったことは続けて行うが、しかし彼の堅持的なやりかたは、人を傷つけるものではない。」

チャウ・シンチーはオーバーなコメディを演じるし、ユンファは銃を持たせたら一番かっこいい。では張國榮が一番得意なのはどんな役柄なのだろう?

「もちろん一番ぴったりなのはロマンティックな演技だが、しかし彼はアクションの演技も非常にうまい。彼ならロマン派の詩人や、孤独な殺し屋などの役もやれると思う。彼のコメディ演技は陳厚(訳註:60年代に活躍した喜劇を得意とした俳優)を思い起こさせる、自然派に属するものだと思う。」

俳優を大きく二つのグループ、「自気質俳優」と「方法俳優」に分けて語られる事があるが、張國榮はどちらに属する?

「彼は「自気質俳優」に属すると思う。彼がどんな役を演じても、見る人にそれは張國榮だと思わせる、これはけなしているのではなくて、張國榮は自分の人生経験と実際の感情を役柄に注ぎ込むために、役柄もが「張國榮」の命を持つことになるんだ。」

これはすなわち、林沛理が雑誌亜洲週刊のコラムで言及した「俳優作者論」と同じ内容で、張國榮は生きた「自分自身」を映画一本一本に投影しているのだ。


張國榮の監督の素質は?

「張國榮はさまざま多彩な経験があり、語るべきストーリーも多くある。それに人生的観点から言うと、多くの名監督達と仕事をしてきたことにより、多くのテクニックを経験してきているはず。撮影中に、私が手が回らない時は、張國榮に1〜2シーンの撮影を手伝ってもらう。彼の助けは力になるし、それにとても熱心だ。」


友人 張國榮

ジョン・ウーと張國榮、一人は香港、一人はアメリカ、それぞれに忙しく、二人が会う機会はそれほど多くない。ジョン・ウーは張國榮がアメリカに『さらばわが愛 覇王別姫』のプロモーションでやってきた時のことを話してくれた。二人はホテルで会う約束をしたが、地震に遭遇し、ホテルは揺れ続け、彼と奥さんの向かい側に座った張國榮は、片方の手で彼の手を握り、もう一方の手で彼の奥さんの手を握っていた。その時の感覚はまるで家族のようだった。張國榮が非常に怖がっているのが見て取れたが、しかし早々になれた彼らを、反対に張國榮は励ましていた。その時の情景はジョン・ウーにとって忘れがたいものである。

張國榮は一人ひとりを友人として見るが、ウー監督が友人として感じたのは、彼の最も偉大な部分は「喜びを人に分け与え、悲しみは自分の中に留めておく」ところだ、という。「張國榮はここにいなくても、永遠に私の心の中にいる。私はいつも彼と一緒の場面を思い起こしている。彼は本当に伝説的過ぎる!」


張國榮を記念する

ジョン・ウーは、張國榮を記念する映画を撮りたいと語ったことがあるが、どのような角度からその作品を撮るのだろう?「どんなふうに撮るかはまだはっきりと考えてはいないんだ。しかし、自伝的スタイルの映画にはしないつもりだ。私は張國榮のよき友人だが、彼の奮闘の経歴や境遇については、まだ半分ほどしか理解していない。もしかすると、以前構想していた孤独な殺し屋のストーリーを撮るかもしれない。張國榮の精神、愛情そして友人との感覚を役の中に溶け込ませ、この友人を記念し敬意を表するのに値するようなものにできれば。」

最後にジョン・ウーが語ったのは、成功した人は誰もが、そのポジティブな面の影響を持っており、理想を堅持することで、自我を肯定し、絶え間ざる努力を重ねれば、いつか成功の日を迎えることが可能であり、それこそまさしく張國榮の成功への道である。



後記
1時間余りのインタビューの中で、ジョン・ウーは何度も「ロマン」という言葉を繰り返した。ウー監督の作品は強く明るいイメージだが、しかし彼は非常にロマンチストで、彼の心の中のロマンとは、ただの恋愛だけではなく、憂鬱を伴うものである。ロマン以外にも、ジョン・ウーは愛情にあふれた、非常に平和を愛する監督であり、その平和を象徴する白い鳩が、彼の作品の中で頻繁に登場するのを見れば分かるだろう。スクリーン上に登場するのは銃弾の雨で、しかも、彼が真髄でテーマとしているのは「情義」である。「情義」は常にジョン・ウー作品のメインテーマだ。思い出したが、最初に彼にインタビューを申し込んだ時、彼は返事の中にこんな一文を書いていた。「私たちの良き友人である張國榮を熱心に支持してくれてありがとう。」 義理人情ある「好人物」である。

ジョン・ウーは、商業色の少ない作品を自分が好きな題材で撮る予定について語ってくれた。ここで、ウー大監督の願いがかなう事と、更なる高みを目指した今後の成功を祈りたいと思う。


2005年3月31日発行 張國榮的電影世界より

訳 by Naomi
2003.5.14updated








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